台湾のお茶といえば、烏龍茶。
東方美人などが有名ですよね。
でも、台湾にも美味しい紅茶があるのです。
私には留学時代に仲良くなった台湾人の友達がいます。紅茶好きの私のために、台湾の美味しい紅茶をプレゼントしてくれました。
今回は台湾紅茶の歴史や有名な紅茶について簡単にご紹介。そして、台湾の美味しい日月潭紅茶の感想を記録しておきたいと思います。
台湾紅茶は希少なお茶
台湾国内で茶葉を栽培し作られた紅茶のことを台湾紅茶をいいます。
台湾で有名なお茶といえば烏龍茶。やはり台湾で1番多く生産されているお茶は烏龍茶であり、生産量の95％を占めています。残りの5％は何か？というと、緑茶と紅茶。そのため、台湾紅茶は希少な存在なのです。
生産量が少なく、希少価値のある台湾紅茶。生産量こそ烏龍茶に負けていますが、台湾紅茶の素晴らしい風味と味わいはヨーロッパなどで高い評価を得て、注目されているのです。
台湾紅茶の歴史
台湾で紅茶の栽培が盛んになったのは日本の統治下にあった頃。
台湾紅茶の父と言われる、日本人技師の新井耕吉郎が台湾紅茶の礎を創りました。新井がインド・アッサム地方からアッサム（阿薩姆）種の茶樹を紅茶栽培に適した地・日月潭に植樹したことが始まりです。そして、紅茶試験所が設立され、台湾紅茶の生産が盛んになったのです。
近年、台湾紅茶の高い品質が注目されていますが、それは1999年の921大震災がきっかけ。台湾中部南投県はこの震災で大きな被害を受けました。そして、その地域復興として紅茶産業が促進され注目を浴びるようになったのです。
そんな、台湾紅茶のこだわりは”一芯二葉”の手摘み。
まだ出てきて間もない柔らかな葉から作られる紅茶。尖っていて出てきたばかりの1枚目と、その下の2枚目。合計3枚の葉を摘み取ることで最高級品のお茶が作られます。だからこそ、台湾紅茶は甘くて美味しいのです。
台湾紅茶の種類
台湾紅茶で有名なものは主に4種類。
日月潭紅茶（にちげつたん）
台湾の中部、南投県魚池郷に位置する日月潭で栽培されている紅茶。中でも有名な品種は高い品質を誇る’紅玉’。
阿薩姆紅茶（アッサム）
台湾全土で栽培されている紅茶。インド・アッサム地方のアッサム種の茶樹のことを指し、台湾紅茶のルーツとなったお茶。
蜜香紅茶（みっこう）
台湾各地で生産されている紅茶。発祥は花蓮県瑞穂郷舞鶴村。東方美人茶と同じ製法であるウンカを利用して（害虫であるウンカに噛まれた茶葉が原料）作られている。名前のように甘い蜜のような香りがする紅茶。
鶴岡紅茶（つるおか）
台湾の東部、花蓮縣瑞穂郷鶴岡村で栽培される紅茶。黒糖のような甘みが感じられる味わい深いお茶。
日月潭紅茶を味わう
紅茶好きの私に台湾人の友達が贈ってくれた台湾紅茶。
私が頂いたのは、日月潭で生産された紅茶２種類。
高級そうな箱に入っていた紅茶たち。日月潭紅茶の阿薩姆（アッサム）と紅玉を飲んでみました。
日月潭紅茶
日月潭紅茶とは、上記でも説明しましたが、台湾の中部に位置する南投県魚池郷の日月潭で栽培されている紅茶のこと。
日月潭（にちげつたん：Sun Moon Lake)は台湾で一番大きな湖。標高500～700mの湖周辺は安定した気温と湿度が高いことから紅茶の栽培に適しています。
今回飲んでみるものは、魚池郷農会（Yuchi Farmers’ Association）が販売しているものです。
阿薩姆
台湾紅茶のルーツであり、ベーシックな阿薩姆紅茶。
水色は明るいオレンジ色。
味は紅茶本来の甘みや香りを楽しめます。渋味やクセがないのでストレートで美味しい紅茶。
飲みやすい紅茶が好きという方におすすめだと感じました。
紅玉
アッサム系の品種を改良して作られたのが紅玉。紅茶専用の茶葉です。
紅玉は「台湾18号」「森林紅茶」とも呼ばれており、台湾国内でも入手しにくい最高品質の紅茶です。
茶葉を見てみると、細かく粉砕しておらず、一枚のまま発酵されたことがわかります。
色は明るい赤色。
味は渋味はないが、ミントやメントールのような香りが特徴的。
爽快感のあるすっきりとした飲み心地。少し濃いめに入れてミルクティーにしても美味しかったです。甘いスイーツと一緒に飲むのがバランスが取れておすすめです。
丁寧に作られた、おだやかな台湾紅茶
台湾紅茶は丁寧に作られた、高品質な紅茶であることがわかりました。
まろやかで渋味やクセのない味わいは、紅茶大国のインドやセイロンなどで作られたものと比べても引けを取らないもの。
台湾紅茶は生産量が少なく希少なものだからこそ、一度は味わう価値のある紅茶なのではないでしょうか。
気になった方は是非、台湾紅茶の美味しさを味わってみてくださいね。
